私はこれまでnoteに、
新規事業立ち上げをまとめた【OBBIJIN 奮闘記】
ブランド誕生までの歩みを綴った【KIWAKA物語】
そして制度活用の実体験をまとめた【千里の道も一歩から】
という三つの体験記を書き続けてきました。
これらはすべて
「未経験からブランドを立ち上げた女性起業家として、
何を学び、どう行動し、何を得たのか」を
同じように挑戦する方へ届けたいという思いから
生まれたものです。
振り返るほどに実感するのは
私の挑戦を支えてくれたのは
“人とのご縁”と“制度を正しく活用する力”でした。
私の起点は、大阪商工会議所の経営相談窓口でした。
ここを訪れたことが
次々と新しい扉を開く“原点”となりました。
資金調達に悩んだ際には
日本政策金融公庫をご紹介いただき
さらに特許庁の支援窓口 INPIT を利用することで
より低利の「知財融資枠」の活用にたどり着きました。
補助金では、商工会議所の無料相談に飛び込み
“小規模事業者持続化補助金”の申請サポートを
受けることができました。
クラウドファンディングに挑戦できたのも
交流会で偶然となりに座った方が
某クラウドファンディング会社の支社長だったという
“ご縁”がきっかけ。
一つ行動するたび、必ず次の扉が開く。
私はその連続で、自分の道をつくってきました。
販路コーディネーターのご紹介で参加した
「メビック」でのプレゼンは
結果にはつながりませんでした。
しかし、その“実らなかった出会い”があったからこそ
INPIT 経由で「大阪デザインセンター」へとつながり
運命の素材・金華山織との出会いが訪れました。
とはいえ、最初の試作品は惨敗。
生地の特性を活かすための構造も工夫も
すべて一から学び直しでした。
ここでも、支えてくれたのはご縁でした。
販路コーディネーターK氏のひと言がきっかけとなり
大阪市内のファスナー会社の三代目社長
そして宝飾加工会社の二代目職人兼社長へとつながりました。
三者の経験と技術が交差する中で
他社にはない差別化アイテム――
**ファスナー引手「iTOP」**が誕生しました。
これはまさに、
ご縁 × 技術 × タイミング が揃った奇跡の一点。
私のブランドが他にはない価値を持てた大きな理由です。
挑戦は順調なことばかりではありませんでした。
期待していた企業に裏切られたり
心が折れるような出来事もありました。
その痛みのせいで「KIWAKA物語」を
書くことができなかった時期もあります。
けれど後になって思うのは
うまくいかなかったご縁こそ、自分を鍛え
本当に必要な縁を見極める力を育ててくれたということ。
行動した一歩が次のご縁を連れてきてくれる。
そして、必要なご縁は必ずまた戻ってきます。
今年、私は50代最後の一年を「60代への準備期間」と決め、
一つの区切りをつけました。
挑戦の記録を書き上げ、自分の歩みを整理したことで
新たなステージへ踏み出す心の準備が整いました。
三つの体験記を完結させた今
いよいよ次の扉を開くときが来ました。
来月6日より
新シリーズ【TOSHIMI物語】がスタートします。
これは KIWAKA物語の続編であり
ブランド第二章の始まりです。
ブランド構築の背景、マーケティング、営業活動まで
“実体験から得た学び”を発信していきます。
これから挑戦する方の背中をそっと押せるような
そんな物語にしていきたいと思っています。
どうぞ楽しみにしていてください。