【千里の道も一歩から――私のブランドが動き出すまで】

TOSHIMI T

私はこれまでnoteに、

新規事業立ち上げをまとめた【OBBIJIN 奮闘記

ブランド誕生までの歩みを綴った【KIWAKA物語

そして制度活用の実体験をまとめた【千里の道も一歩から

という三つの体験記を書き続けてきました。

これらはすべて
「未経験からブランドを立ち上げた女性起業家として、

何を学び、どう行動し、何を得たのか」

同じように挑戦する方へ届けたいという思いから

生まれたものです。

振り返るほどに実感するのは

私の挑戦を支えてくれたのは

“人とのご縁”と“制度を正しく活用する力”でした。


■ 最初の一歩が未来を変える

私の起点は、大阪商工会議所の経営相談窓口でした。
ここを訪れたことが

次々と新しい扉を開く“原点”となりました。

資金調達に悩んだ際には

日本政策金融公庫をご紹介いただき
さらに特許庁の支援窓口 INPIT を利用することで

より低利の「知財融資枠」の活用にたどり着きました。

補助金では、商工会議所の無料相談に飛び込み
“小規模事業者持続化補助金”の申請サポートを

受けることができました。

クラウドファンディングに挑戦できたのも

交流会で偶然となりに座った方が

某クラウドファンディング会社の支社長だったという

“ご縁”がきっかけ。

一つ行動するたび、必ず次の扉が開く。
私はその連続で、自分の道をつくってきました。


■ 叶わなかった出会いが、次の出会いを連れてきた

販路コーディネーターのご紹介で参加した

「メビック」でのプレゼンは

結果にはつながりませんでした。

しかし、その“実らなかった出会い”があったからこそ
INPIT 経由で「大阪デザインセンター」へとつながり
運命の素材・金華山織との出会いが訪れました。

強靭で気品あるその生地に触れた瞬間
「貴婦人のような鞄をつくりたい」
という強い衝動が生まれました。

とはいえ、最初の試作品は惨敗。
生地の特性を活かすための構造も工夫も

すべて一から学び直しでした。


■ “私の武器”を生み出した、ご縁 × 技術 × タイミング

ここでも、支えてくれたのはご縁でした。

販路コーディネーターK氏のひと言がきっかけとなり
大阪市内のファスナー会社の三代目社長
そして宝飾加工会社の二代目職人兼社長へとつながりました。

三者の経験と技術が交差する中で
他社にはない差別化アイテム――
**ファスナー引手「iTOP」**が誕生しました。

これはまさに、
ご縁 × 技術 × タイミング が揃った奇跡の一点。
私のブランドが他にはない価値を持てた大きな理由です。


■ ご縁に鍛えられ、ご縁に導かれる

挑戦は順調なことばかりではありませんでした。

期待していた企業に裏切られたり
心が折れるような出来事もありました。

その痛みのせいで「KIWAKA物語」を

書くことができなかった時期もあります。

けれど後になって思うのは
うまくいかなかったご縁こそ、自分を鍛え

本当に必要な縁を見極める力を育ててくれたということ。

行動した一歩が次のご縁を連れてきてくれる。
そして、必要なご縁は必ずまた戻ってきます。


■ 50代最後の決断

今年、私は50代最後の一年を「60代への準備期間」と決め、
一つの区切りをつけました。

挑戦の記録を書き上げ、自分の歩みを整理したことで
新たなステージへ踏み出す心の準備が整いました。

三つの体験記を完結させた今

いよいよ次の扉を開くときが来ました。


■ そして、次章へ

来月6日より

新シリーズ【TOSHIMI物語】がスタートします。
これは KIWAKA物語の続編であり

ブランド第二章の始まりです。

ブランド構築の背景、マーケティング、営業活動まで
“実体験から得た学び”を発信していきます。

これから挑戦する方の背中をそっと押せるような
そんな物語にしていきたいと思っています。

どうぞ楽しみにしていてください。