「出来ない」には理由が有る

前田 実

障がいの有無に関わらずヘアカットが

「出来ない」「苦手」の方には必ず理由があると思っています。

1. 感覚過敏による理由

 バリカンやドライヤーの 音が大きすぎて怖い

 ハサミが髪を切る「ジョキジョキ音」が苦手

 首に毛が落ちる チクチク感が痛いように感じる

 シャンプーの水や泡の感触がつらい

 

2. 見通しのなさによる理由

 「あとどれくらいで終わるのか」わからない不安

 何をされるのか急に触られることで驚く

 鏡越しの自分が怖くて落ち着けない

 

3. コミュニケーションの理由

 「嫌だ」と伝える手段が限られている

 希望の髪型を言葉で表現できない

 急な声かけや指示が理解しづらい

 

4. 心理的・身体的な理由

 過去のカット体験がトラウマになっている

 長時間座ってじっとしていることが難しい

 「やらされている」という感覚で不安や抵抗が強まる

 

これ以外にも理由は沢山あると思いますが、

その理由を探し、安心できる環境・手順・関わり方で

苦手が和らぎなり「出来る」に変わって行くと思います。